私にとって熱海といえば「夢いろは(旧アイオラ)」です。
いまでこそ熱海は注目されるようになってきましたが、私が通い始めた15年ほど前はまだ「さびれた温泉地」という感じで、ここに来るカップルも「不倫」御用達というか「訳あり」という感じがプンプンしていたものでした。
そんなときに低価格で熱海の中でも抜群の泉質を誇るアイオラを見つけ月イチの頻度で通ったものです。
当時は建物も年季が入っていて(はっきり言ってボロ)、元々は企業の保養所、研修所だったものを買い取りリノベしてホテルとして営業していたものを他の法人が買い取りさらにリノベして「夢いろは」として営業を開始した歴史があります。
この度さらにリニューアルしたとのことで夢いろはに訪れました。
行ってみてまず最初に気づいたのは外観がきれいになっていること、フロントの位置が変わっていたこと、有料貸し切りの露天風呂ができたことなのです。
これまで貸切風呂というのはあったのですが、露天風呂というのがありませんでした。
一人当たり2500〜1500円で貸切露天風呂というのが新設されたのですが、私が行った時間にはこちらの希望時間が予約が一杯で入れませんした(残念)。
場所的には熱海駅から徒歩10〜15分の立地に位置し、平和通り商店街や熱海銀座商店街に近いのですが、坂道が多いためアップダウンがあり足が悪い方や年輩の方は辛いかもしれません。
また街中に位置しているため海は見えませんが、海岸までは歩いて10分ほどです。
弱点として駐車場は台数が少なく、坂だから斜めで有料で先着順という制度があり、電車で行くのをおすすめします。
古い建物ではありますが、かなりのリニューアルが行われており、和室が主で布団敷きはセルフの宿ですが、洋室もあります。
特に洋室ではベッドが設置されている部屋も存在。
また、一部の部屋にはコーヒーメーカーやマッサージチェアが置かれている広々とした部屋もあり。
大浴場は男女入れ替え制で、掛け流しの檜と石の浴槽が用意されていますが、露天風呂はありません。
訪れたタイミングによってはほぼ貸し切り状態で温泉を楽しめます。
大浴場も自動ドアが設置されたことに驚き。温泉は相変わらずパワーがあり気持ちいい。
熱海でも抜群の泉質、特徴は高温で塩化物温泉であること、そして100%温泉掛け流しであるということ。3階と4階に大浴場があり夜と朝で男女が入れ替わります。
熱湯と温湯がありますが、ここの面白いところは泉質が時間によって変化すること。
昼間にいい感じになっていることもあれば夕方、夜中にいい感じになっていることも。そこが面白いところで温泉が生き物であることを改めて思います。
食事処もリニューアルされたばかりで、2階の月明かりというところで夕食となるのですが基本の夕食は釜飯御膳と刺し身が提供されています。
量は可もなく不可もないですが、お米ご飯がいい炊き具合でとても美味しかったです。
朝食はセットの御膳に焼き立てのあじの干物が付き、ソフトドリンクはフリー。
平日泊ならば2食付で1泊10000円程度から宿泊できる日もあり、素泊まりや朝食のみのプランも1万円を切る料金設定もあるので、食事は外にしても熱海は食べるところがたくさんあり困りません。
また男女ともに一人旅客も多く、夕食時は個室、朝食時は衝立をしてくれるのでお一人様でも肩身の狭い思いはしません。
宿には中庭に源泉があり、フロントで食材を購入して温泉蒸しを楽しむことも可能。
さらに、一人当たり2500〜1500円の貸し切り露天風呂もあり、ライトアップされた雰囲気が楽しめます。
眺望や高級感はあまり感じられませんが、落ち着いた雰囲気の古い旅館で旅慣れた人にも好まれる宿だと思います。
この宿は古いホテルですが、何度か経営者が変わり今回の新しい経営者は部屋の鍵をカード型にしたりとか利便性を改善したりして経営努力をしており、元々の魅力であった温泉や料理の質は値段の割に高いと感じました。
不必要なものは排除し、必要なものは改善されて提供されていてシンプルですがバリュー・フォー・マネーで満足度の高い宿だと思います。
温泉地らしい過剰な接客はなく、静かにプライベートを過ごしたいお一人様、年令問わずカップル、家族連れにもいろんな方にとってもおすすめできる宿となっています。
部屋も多くは古い和室ですが、きれいに清掃されており、Wi-Fiのスピードも問題なく休みに温泉入って動画を楽しむ休日もいいと思いますよ。
いい感じの距離感のスタッフのホスピタリティ、熱海の温泉を求める旅行者には素晴らしい宿だと思いますよ。特にリニューアルされてからコスパ重視の中高年の夫婦には満足できると思います。
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